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愛犬の噛み癖が酷くて
「どうしたら直るのかわからない」
と頭を抱え、安楽死が頭をよぎるという
飼い主さんは少なくないんです。
…………
正直私も、そんなこと思ったことも
ないと言えばうそになります。
わが家の亡き愛犬ほたるの場合は
結局、終始ほたるが噛む場面を
作らないを徹底しました。
が、ほたるを介護をする段階で
大変な目に会うことに
なってしまったのです。
…………
でも、本当は決してそんなことは
望んでいなくて、
「できるなら何とか直したい」
と思っていませんか?
噛む犬になったのはしつけの問題で、
犬側は何も悪くないのに…。
結論からいいますと、
噛み癖はトレーニングや治療によって
改善することが可能になります。
噛む理由にもよりますが、
直すことは決して不可能ではありません。
噛む理由は、主に次の4つ。
①病気
②トラウマ
③しつけ
④ストレス
そして、訓練所を選ぶ際は、
次のことに注意しましょう。
①飼い主も一緒に訓練
②体罰をする訓練所は避ける
それでは解説していきます。
安楽死を考えるほどの噛む犬になった理由
噛む理由には、主に以下の4つが
あります。
①病気
何かしらの脳の病気や高齢による‘認知症’、
‘アルファシンドローム’といった心理的な
病気が原因で噛むことがあります。
これらの病気が疑われ受診した場合、
薬治療や病気によっては手術に
なることも。
脳の病気の中には、長期間ストレスに
さらされる環境に居続けることで
発症する‘激怒症候群’ というものが
あるのですが、
これは、‘セロトニン’ という、興奮を
鎮めるホルモンが不足するためで、
何の前触れもなく、突然興奮して
噛みついてくるといった症状が
見られます。
飼い主などが手を出した時や
たまたま目の前に手があった時にかなり
攻撃的になる犬は珍しくなく、
怪我をして血が出るほどの噛み方なら、
一度疑った方が良さそうですよ。
かなりの数の飼い主が、
この病気のせいで愛犬が噛む犬になり
悩んでいるらしいです。
他にも、急に噛みつく症状が表れる
病気として、‘脳腫瘍’ ‘てんかん’ などの
神経系の病気や ‘クッシング症候群’ の
ような内分泌系の病気があります。
また、聴覚や視覚に異常があるため
驚いて噛むことも。
「当てはまるかもしれない」
と思った場合は医師に相談して
みましょう。
②トラウマ
一度でも手をあげたり蹴ったり
したことはありませんか?
それがきっかけでトラウマを
抱えてしまい、
人間が恐怖の対象となっている可能性が。
防衛反応として、自分自身を守ろうと
威嚇したり噛んだりして抵抗して
いるんです。
わが家の今は亡きほたるは、
まさにこのケースでした。
昔のしつけ方しか知らない夫に
一度体罰を受け、人の手が怖くなって
しまったため本気噛みが酷かったです。
ダメ飼い主が噛む犬にしてしまったため、
最期は動物病院へも連れて行くことが
できませんでした。
【関連記事】
>>>動物病院で噛む犬を受診させる方法。わが家のケースは?
私も2度ほど手を噛まれ流血して
ジンジンと熱を持って腫れ、
息子は鼻をかまれ(幸いかすり傷)、
いよいよ旅立ちが近くなった頃には、
夫の手も噛んでしまい血みどろ状態に。
噛む犬になる原因を作ったにも
かかわらず、唯一触ることができて
いたのが夫だったのにです。
(この時夫はいつになく長くほたるを
触っていたので、さすがにほたるも
我慢の限界だったのでしょう)
また、愛犬がトラウマを抱える原因が、
飼い主家族ではない場合も考えられる
ので、一度振り返ってみましょう。
③しつけ
‘手=おもちゃ’という、誤った認識を
持ってしまった、
あるいは、噛むと構ってくれたり
ゆうことを聞いてくれるなど、
勘違いをしてしまっているケースです。
子犬時代の甘噛み期に、しっかりと
しつけができていないことが原因です。
また、前述の
‘アルファシンドローム’ は、
自分(犬)の方が上だと思い込んだり、
家族の中で自分がリーダーだ、という
心理状態になる病気です。
この病気は、飼い主との関係を
作るしつけができていないことで
発症しやすいといわれています。
また、間違ったしつけをした場合の
噛む行為以外の症状として、
散歩の時に飼い主を引っ張り回して
ゆうことを聞かなかったり
怒って吠え続ける、呼んでも無視する
というものも。
④ストレス
かまって欲しかったり寂しいことを
わかって欲しくて、噛むことで
アピールしていることが考えられます。
外で飼っていて、触れ合う機会が
内飼いの犬より少なくなったり、
留守が多くなりほったらかし気味に
なっていませんか?
もしそうなら、ストレスが
溜まっているのかもしれません。
安楽死がよぎる噛み犬の訓練所はどう選ぶ?
①飼い主も一緒に訓練
安楽死まで考えるほど、お手上げ状態に
なっている場合が多いと思うので、
噛み犬専門の訓練所なり
トレーナーなりに依頼することを
強くおすすめします。
それも、ある時期からは飼い主も一緒に
訓練してくれる所がベストですね。
最初は相談や見学から始めると思うので、
飼い主もどこかのタイミングで
一緒にトレーニングができるのか
どうかを聞きましょう。
愛犬が訓練士やトレーナーのもとで
せっかく改善されても、
何も変わらない飼い主のところに
帰ったら元に戻ってしまった、
なんてことにならないように
したいものです。
飼い主が変わらなければ
犬も変わりませんから。
(経済的な理由で訓練所にも
入れられなかった私たちダメ飼い主が
言えた義理ではないですが…)
【関連記事】
>>>犬の預かり訓練は効果ある?体験談と期間や料金も知りたい
②体罰をする訓練所は避ける
噛み犬専門のトレーニングは
本当に厳しいものですが、
注意してほしいのは体罰をする所は
選ばない、ということ。
今でも、昔ながらに体罰を取り入れた
訓練をしている所もあるといいます。
このようなトレーニングをした場合、
その場では直ったように見えても
前にも増して酷くなるケースが
少なくないです。
噛む犬との生活、
何もかも抱え込んでしまい
自分だけでは無理、とどうしようも
なくなり安楽死を考えてしまう…。
ときには周りの力を借りることも、
飼い主さんがつぶれないためには
大切ですよ。