犬の心理を察するのは難しいことでしょうか。
毎日忙しく過ごしていると、
何気ない犬の仕草がどんな気持ちを表しているのか、
つい見逃してしまっているかもしれません。
でも、ふと気づくと、まっすぐ飼い主を見つめる姿が。
そんな時、
「この子は何を伝えようとしているんだろう」と
思ったことがありませんか?
言葉が通じないとしても長く付き合う相手ですから、
気持ちをしっかり分かってあげたいですよね。
今回は、犬の心理を察することについて
お伝えしていきます。
仕草からもたくさんのことが分かるので、
参考にしてみてください。
犬の心理を察することは犬を守ること
犬の心理を察することは、
単に犬と仲良くなれるだけではないんですね。
何気ないしぐさで気持ちが分かれば、
次の行動が予測できるということ。
怖がっていたり、
ストレスを感じているのが分かれば
状況を変えてあげたり、
遠ざけてあげることが可能に。
犬の心理を察することは、
脱走する、噛みつくといった
悲しい事故を防ぐことにもつながるんですね。
重要な役割、‘カーミングシグナル’
相手が犬でも人でも、
不要な戦いを避けようとしている時、
‘カーミングシグナル’という仕草をすることが
あるのですが、これは、自分や相手を
落ち着かせるための行動。
犬の場合、言葉が通じない分、
とても重要な役割を果たすと言えるでしょう。
犬の心理を理解するということは、
この‘カーミングシグナル’を
理解することでもあるんですね。
次のようなものです。
▶相手の犬や人にゆっくり近づいていく
▶体を横にそらす
▶カーブを描きながら近づく
▶しっぽを振って体を低くする
▶前足をあげる
▶鼻を持ち上げる
▶2頭の犬の間をさく
▶体勢を低くして、とびかかろうとする
▶歯をカチカチならす
▶口や鼻の周りを舐める
寝ている時の様子から犬の心理を探る
眠っている時の姿勢にも、犬の気持ちは表れています。
①うつ伏せ
犬の寝相で一般的なのはうつ伏せですね。
お腹から地面の振動をキャッチしやすく、
何かあったらすぐ起きられる体勢。
ただ、この体勢、リラックスしているようで、
実は精神的には休めておらず、
周囲に気をめぐらせている状態なんですね。
試しに名前を呼んでみてください、
パッと目を開けてこちらを見るかもしれません。
ただし、うつ伏せでも、
手足を前後に伸ばしている犬は、
性格的にエネルギッシュで、
「起きたらすぐに遊びたい」という犬に多いようですよ。
②仰向け
犬は普通、急所であるお腹を
隠すように寝るものです。
でも、仰向けに寝るということは、
飼い主や今の環境に安心して
とてもリラックスした状態なんですね。
この寝相が好きな犬は、
性格的にのんびりしていて怠け者という見方も。
③丸くなっている
寒くて丸まって寝ていることがありますよね。
これは、表面積を小さくすることで、
体から熱が逃げるのを最小限にしているから。
もうひとつの理由は、
お腹をしっかりと守るためです。
急に何かがぶつかってきたり、
物が落ちてきたりしても、
この体勢だと内臓を守りやすいといえますね。
ただ、犬の心理としては、
落ち着かないことを表しているんです。
④飼い主に寄り添って眠る
もともと犬は集団で暮らしていて、
寝る時は仲間と体を寄せ合って、
寒さをしのぎながら寝ていました。
ですので、いっしょに寄り添って眠るのは
信頼している証なんですね。
中には勘違いしやすい仕草も
人が持っている常識で、
犬の仕草から気持ちを分かろうとすると、
たまにミスコミュニケーションが起きてしまう場合も。
誤解したまま接していると、
信頼関係にまで悪い影響を
及ぼすことがあるので注意が必要ですね。
具体的な例を見てみましょう。
①よそ見している
人がよそ見するのは、
何かに飽きて退屈な時ですよね。
でも、犬の場合は違います。
飼い主に叱られて、緊張した時に、
何とか緊張を和らげようとするために
よそ見をします。
そんなとき、
「よそ見なんかして!」と
さらに叱ってしまってはいけません。
犬には十分伝わっていますから。
②あくびする
犬があくびをするのは眠い時ではないんです。
なんと、強い恐怖や不安でストレスを
感じている時というから驚いてしまいますよね。
人見知りの犬が、初対面の人に会った時
あくびをしたら、相手に対してとても
不安がっている証拠。
無理に近づけるなんてもってのほか。
パニックを起こして何をするか分からないので、
飼い主が注意して見てあげる必要が。
③自分のしっぽを追いかけてグルグル回る
この行動、
‘遊んでいる’と勘違いしがちですが、
実は強いストレスを感じているということなので
気を付けましょう。
シャンプーやドライヤーなど、
飼い主からすれば当たり前のことでも、
犬にとってはストレスだったりするものです。
ただ、判断が難しいのですが、
飼い主の気を引こうとしている場合もあるんですね。
前に、
「何してるの~」と
飼い主が喜んだことを覚えているのかも。
言えることは、
・飼い主にとって、犬の心理を察することは必須
・カーミングシグナルを始め、
犬は言葉以外のコミュニケーションの方法で
気持ちを表している
ということです。
普段、私たちは、
言葉を使ったコミュニケーションに
頼りすぎているのかもしれませんね。
犬は言葉が話せないのは確かですが、
色々なしぐさをひとつひとつ探っていくと、
言葉以外の方法で
飼い主に気持ちを表現しているので、
うまく気持ちを汲み取ってあげて、
良好なコミュニケーションを築いていきたいですね!
※
わが家でも、ほたるというワンコを
飼っていたのですが、
飼い主の不手際から‘噛む犬’へと
大変貌を遂げさせてしまいました。
ポメ柴で♀のやんちゃで素直で臆病な犬でした。
臆病だからこそ、
自己防衛のために凶暴になったといえるのですが。
噛む犬になってから、
夫以外の私たち家族は、
噛まれる恐怖(私は手を噛まれ流血し
腫れたのが2回、息子も鼻を噛まれ流血)から
ほたるとコミュニケーションをとり、
信頼関係を築くことも難しいものに
なってしまったのです。
この状況での私たち飼い主の一番の落ち度は、
しつけ直しを真剣にしなかったことでした。
何が大変って、
ほたるが11才10ヶ月のある日、
突然歩けなくなり寝たきりになった時、
介護が思うようにできなかったこと。
ほたるの寿命を縮めたも同然、
後悔だらけの辛いペット症候群に陥りました。
噛む犬には絶対しないで、
もししてしまったら
でき得る限りの手段で直してあげてほしいです。