犬を飼う時、どんな心構えが必要なんでしょうか。
これから、犬を飼おうと考えている人にとって、
人と飼い主が共に楽しく過ごすための
秘訣があるなら知りたいですよね。
残念ですが、犬を捨てる飼い主はいます。
また、ノーリードで散歩する、
糞を持ち帰らないなど、
飼い方に問題がある飼い主がいることも事実。
しつけ不足で、咬傷事件や
騒音トラブルになることも珍しくはありません。
特に、初めて犬を飼う人は、
倫理的な面のだけでなく、
犬を飼うのに必要な具体的な条件も
知っておいた方がいいですね。
漠然としたイメージで安易に犬を飼い始めると、
理想と現実のギャップにジレンマを感じ、
可愛がれない、疎ましくなるなど、
犬にとって不幸な結果に結びつく可能性も。
今回は、愛犬と共に楽しく過ごしていくための
心構えについてお伝えします。
犬を飼う時に備えたい最低限の条件とは?
①住まいの環境を整える
犬を飼うには、それなりの広さが必要になります。
家族が一人増えるのと同じですからね。
大型犬や、運動量の多い犬種なら、
さらに広さが求められることに。
家族と一緒に過ごすスペースの他、
トイレやゲージを置くスペースも
確保しなければなりませんし。
マンションやアパートなら、
何よりペット可の物件かどうかが重要。
ペット可でも、猫や小型犬しかダメな
ところもありますのできちんと確認しましょう。
②家族の協力が不可欠
犬アレルギーの家族がいれば、
どんなに飼いたくても
あきらめなければなりませんし、
アレルギーでなくても家族が犬嫌いだと、
自分が倒れた時や仕事で不在の時、
代わりに犬のお世話を頼むこともできません。
また、トイレの失敗や無駄吠えなどで、
家族やご近所に迷惑をかけることも。
家族が協力して世話をしたり
しつけることができなければ、
後々、犬に関わる家族間トラブルが
起こる可能性も。
③万が一の備えが必要
飼い主が病気やケガをして障害が残ったなど、
犬を飼うことができなくなる可能性も
ゼロでありません。
不測の事態に備えて、
後見人を誰に頼むかなど考えておきましょう。
できれば、別に暮らす家族や友人で、
犬を飼うことに理解がある人が望ましいのですが。
身近に適任の後見人候補がいない時は、
NPOなどで運営している、
里親支援団体に関する情報を
リサーチしておくことをおすすめします。
覚悟が必要なことも
①お金がかかる
まずは犬を迎え入れる準備に、
最低でも20,000円ほどかかると言われています。
これは、犬の登録やワクチン代、ゲージ、
トイレなどにかかる費用ですね。
毎月の消耗品代は、5,000円~15,000円でしょうか。
フード、トイレ用品、おやつ、
おもちゃなどの購入費用です。
また、不定期ですが
、医療費や衛生費も見落とせませんね。
ワクチン代、定期健診、トリミング代などです。
ワクチンやトリミングは、
犬種によって料金が違い大型犬の方が割高に。
その他、病気になったり、
しつけが必要になったり、
飼い主の出張や旅行の時の
ペットホテル代などにも出費がかさんでしまいます。
この場合も犬種によって宿泊料金に違いが。
ペットは公的な保険がないので、
飼い主が、しっかりペット保険に
加入することをおすすめします。
しつけが思うようにうまく行かず、
プロの訓練を受けさせるとなると、
この出費もばかになりませんし。
②時間がとられる
犬は可愛いだけではありません。
子どもと同じように、
たくさんの時間や手間がかかるものと
思っておいた方がいいでしょう。
散歩、しつけ、トレーニング、食事の用意、
ブラッシング、トイレに伴う世話や掃除、
散らかした物の片付け、抜け毛の掃除など、
毎日一時間以上は費やすのは確実です。
③散歩の大変さ
犬は運動が大好きです。
飼い主になるなら、
毎日散歩できるかどうか考えておきましょう。
外でしかオシッコしない犬だと、
雨の日や雪の日もお散歩に行くことに。
④抜け毛の煩わしさ
毛が抜けない犬はいません。
トイプードルは毛が抜けないと言われますが、
抜けた毛が長い毛に絡まって落ちにくいだけ。
その分、毎日のブラッシングや
毎月のトリミングが必要になります。
⑤歯磨きがキライ
人と同じように、犬も毎日の歯磨きが大切です。
磨かないと、歯石や口臭の原因に。
ところが、
犬のほとんどは歯磨きがキライときています。
小さな時から根気よく続けて、
慣れさせるしかありません。
⑥しつけが大変
トイレや無駄吠え、噛み癖など、
思っていたほどしつけがうまく行かず、
愛犬を煩わしく思ってしまう飼い主も
珍しくないのです。
⑦介護が大変
犬も高齢化が進んでいて、
認知症や寝たきりになる犬も多くなりました。
このようなケースでは、
徘徊や夜泣き、床ずれや下の世話が負担に。
最期まで、愛情をもって
世話ができるかよく考えましょう。
愛犬と共に楽しく過ごす秘訣は、
‘飼う前の心構えと覚悟することにある’といっても
大げさではないんですね。
犬は、人より早く歳をとって、先に亡くなります。
愛犬の一生に責任をもって、
いい時やいい面だけでなく
愛犬を丸ごと受け入れて
楽しむ心構えが欲しいものですね。
※
今は亡くなりましたが、
うちにはほたるというワンコがいました。
私たち飼い主は、
飼う前の心構えも覚悟もたいしてしないまま、
ただ、可愛いからと飼い始めてしまったのです。
そのうえ、飼い主の不手際で
噛む犬にしてしまい、本当にほたるには
かわいそうなことをしてしまいました。
亡くなった後、涙が止まらないほどの
自責の念に駆られることに。
うちの場合、一番欠けていた心構えは、
夫婦のしつけに対する考えを
統一させることでした。
その心構えがなかったせいで、
犬のしつけだけでなく他のことでも
夫婦間が本当に険悪な状態に。
これから犬を飼う方は、
心構えの一つとして、
家族間でしつけ方針を合わせるために
家族で十分話し合うことを強くおすすめします。