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犬の誤飲防止対策&飲み込んでしまったときの対処法

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

犬の誤飲防止対策&飲み込んでしまったときの対処法

犬の飼い主さんが注意と防止を怠っては
いけないことのひとつに愛犬の誤飲が
あります。

誤飲の原因は、普段の生活のそこら中に
存在しているんです。

場合によっては、命を脅かす重篤な
状態に陥ることも。

‘迅速に病院へ’ が鉄則です。

犬が誤飲(誤食)することが多く、中毒を
起こしやすいものを列挙してみます。

・ネギ類
・チョコレート
・たばこ
・薬
・洗剤
・漂白剤
・観葉植物

などです。

また、異物として胃や腸に停滞したり
詰まる危険が多いものとして、

・ボタン、コインなど
・布(靴下やタオル、ぬいぐるみなど)、
 ぬいぐるみの中の綿
・電池
・磁石
・つまようじ、竹串、釘

などがあります。

犬が、これらの危険物を飲み込んで
しまったときの具体的な症状と対処法を、
ここから解説していきます。

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1.犬が誤飲したときの症状と対処法は?

誤飲したものによって、症状も対処法も
さまざまです。

①中毒を起こしやすいもの

・ネギ類

‘ネギを犬に食べさせてはいけない’
このことは、特に愛犬家なら
常識ですよね。

なぜ食べさせてはいけないのか
その理由ですが、ネギに含まれる
‘アリルプロピルジスルフィド’という
成分が犬の体に入ると、

赤血球を大量破壊してしまい、
溶血性貧血を引き起こし中毒になるから
とされています。

ただ、犬の体の大きさなどによるので、
食べてしまったからといって必ずしも
中毒を起こすとは限りませんが。

:症 状:
ネギ中毒の症状は、数日後と遅く
出ることも多く、初期症状としては
元気がない・発熱・嘔吐・下痢など。

さらに悪化すると、震えやけいれん・
食欲不振・貧血によるふらつき・
血尿や血便・呼吸困難・吐血などが
見られ、死に至ることもあります。

:対処法:
下手に素人判断で応急処置を
しようとせず、すぐに動物病院で受診
しましょう。

・チョコレート

チョコレートも犬に食べさせては
いけないものの代表です。

その理由は、チョコレート(カカオ)に
含まれる‘テオブロミン’という成分が
中毒を起こさせるからです。

:症 状:
少量の場合は嘔吐・下痢、
大量に食べた場合はけいれん・震え・
不整脈・心臓発作・内臓出血などが
見られ、最悪のケースでは
死に至ることも。

:対処法:
この場合も吐かせるなどの
素人判断は禁物。

早急に動物病院を受診しましょう。

その際、チョコレートの成分表記の
ある箱などを持参するのがベスト。

・たばこ

たばこを誤飲した場合、ニコチンが直接
体内に入りニコチン中毒を起こすため
とても危険です。

散歩中など、道端に落ちていることも
あるので厳重注意です。

:症 状:
嘔吐・下痢・震え・興奮・視覚や聴覚の
幻覚症状などで、症状が出始めるのが
15分後くらいと、わりと早いことが
特徴です。

:対処法:
素人判断で吐かせようとして
水を飲ませるのは厳禁。

水に溶けたニコチンは、体内への
吸収率が急速に早くなるからです。

吐かせられそうなときは、水を飲ませ
ないで吐かせ早急に病院へ。

・薬

人間の薬は犬にとっては毒になります。

同居の犬や猫の薬であっても同様です。

薬によっては命取りになることも。

:症 状:
薬の種類や量によって症状も
違ってきますが、嘔吐・元気がない・
食欲不振など。

重症になるとけいれんなど神経系の
症状が表れることも。

特に犬が人間用の風邪薬を飲んだ場合、
重篤な胃潰瘍を起こし死に至ることが
あります。

:対処法:
誤飲した薬の名称や飲んだ量を確認して
すぐに動物病院を受診しましょう。

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・洗剤

犬が台所洗剤や洗濯洗剤を飲んで
しまった場合、少量であれば毒性は
ないことがほとんどです。

問題は、濃縮タイプの洗剤などを大量に
飲んでしまったときです

:症 状:
大量に飲んでしまった場合は、嘔吐・
下痢・けいれんなどの症状が見られます。

:対処法:
飲んだ量が少量の場合は、体内に入った
洗剤を薄めるため水や牛乳を飲ませます。

そしてしばらく様子を見て何の変化も
なければそのままでも大丈夫ですが、
心配なときは病院へ。

でも大量の洗剤を飲んでしまった場合は、
まず水や牛乳を飲ませてからすぐ病院に
連れて行きましょう。

・漂白剤

犬が漂白剤を飲んだり舐めたりした場合、
ほんの少量でも命が危険に晒されることが
あります。

:症 状:
数分で嘔吐や吐血。

:対処法:
自己判断で処置せずすぐに動物病院へ。

その際、誤飲した漂白剤やその入れ物を
持って行くようにしましょう。

・観葉植物

愛犬が観葉植物を食べてしまった
ということも、よく耳にしますよね。

中には、わが家の噛む犬ほたるも
そうだったように、一度
「ダメ!」
と言っただけで、それ以降見向きも
しないワンコもいますけど。

(恐れている人の手が近づいたわけでは
ないので、この点はお利口でした!)

でも、観葉植物や草花の中には、
犬が口にしても大丈夫なものと
危険なものがあるんです。

危険なものとしては、
アロエ・南天・スズラン・幸福の木・
ヒイラギ・ポトス・シャクナゲ・ツツジ・
ユリ・シクラメンなど、けっこう
ありますね。

:症 状:
口や舌の炎症・嘔吐・よだれ・
呼吸の乱れ・皮膚のかぶれ

:対処法:
犬種や体の大きさによって処置の仕方が
違うので、素人判断の応急処置は危険。

すぐ動物病院を受診しましょう。

②胃や腸に停滞したり詰まる危険があるもの

・ボタン、コインなど

このような形体の異物は、便と一緒に
排泄されれば何の問題もないのですが、
胃や腸などに停滞すると危険なものに
なります。

:症 状:
嘔吐・食欲不振で、重篤な場合は
腸閉塞を起こし命にかかわることも。

:対処法:
自己判断をせず、症状がなくても
受診させましょう。

・布製品(靴下やタオル、
 ぬいぐるみやその中綿など)

布の切れ端などが小さい場合などは
排泄されることが多いですが、

大きかったり布がちぎれてひも状に
なったものを飲み込んだ場合は、
危険度が高まります。

:症 状:
嘔吐・(腹痛のため)お腹を触られるのを
嫌がる・食欲不振。

長いものやある程度大きなものを
飲み込んだ場合は、腸の損傷や腸閉塞、
腹膜炎を起こし死に至ることも。

:対処法:
誤飲したものの形状によります。

小さいものの場合は、症状も見られず
排泄されることが多いですが、心配な
場合は受診をおすすめします。

怖いのは、大きな布やひも状の切れ端、
大量の綿などを飲み込んでしまったとき。

その場合速やかに受診しましょう。
犬が靴下を食べた!布製品を誤飲した時の対処法と防止策

・電池

大きさによりますが、そのまま排泄され
症状も表れないケースも少なく
ありません。

が、怖いのは電池を飲み込んでしまい
胃や腸などに長時間停滞した場合です。

化学物質が漏れ出し、粘膜の腐食を
引き起こす危険性が。

:症 状:
嘔吐・下痢・食欲不振・咳・
(腹痛のため)お腹周りを触られるのを
嫌がるなど。

粘膜損傷による潰瘍や腹膜炎を起こした
場合は、命にかかわることも。

:対処法:
飲み込んだ電池の形体や種類を確認後
速やかに受診しましょう。

・磁石

:症 状:
嘔吐・下痢・食欲不振・咳・
(腹痛のため)お腹周りを触られるのを
嫌がるなど。

怖いのは、複数の磁石を飲み込んだ
場合です。

磁石に挟まれた胃や腸の壁が破れて
腹膜炎を起こし、命の危険に陥ることも。

:対処法:
飲み込んだ磁石の形体や数を確認して
すぐに受診しましょう。

・つまようじ、竹串、釘など

犬の体の大きさによっても、危険度が
違ってきます。

何の症状も無く排泄されればいいですが、
このような形状のものは、口の中や
消化器官の粘膜を損傷する危険性が
あるんです。

:症 状:
嘔吐・発熱・食欲不振・
(腹痛のため)お腹周りを触られるのを
嫌がるなど。

:対処法:
このような先が尖ったものは、
消化器官の粘膜を損傷させるケースが
多いので、自己流で吐かせるのは
厳禁です。

何を飲み込んだかを確認し、早急に
受診しましょう。

2.犬の誤飲防止対策と工夫

愛犬の誤飲を防止するには、どのような
対策と工夫をしたらいいのでしょう。

①しつけ

やはり ‘しつけ’ ですね。

普段から、号令をかけたら口に入れた
ものを出すなどの練習をして、
‘できたらおやつをあげる’ を
繰り返します。

そうすると、

「言うことを聞くといいことがある」

と学習し、口から出したり離したり
できるようになります。

>>犬に噛んではいけないものと良いものを教える時期と方法は?

②誤飲しそうなものは片付けチャンスを作らない

ゴミ箱はフタ付きにし、床もチェック。

③散歩中の拾い食いもしつけで防止

家の中でリードをつけ、床にわざと
おやつなどを置いておきます。

そこを通るとき拾い食いしなかったら
おやつのごほうびをあげる、を
繰り返します。

④おもちゃはあまり小さ過ぎず壊れにくいものを!

小さすぎるおもちゃや壊れた部品は、
遊んでいるうちに飲み込みやすいので
危険です。  

⑤人の食べ物は与えない

与えていると味をしめてゴミ箱や
キッチンなどを探すようになり、
誤飲の原因に。

⑥食事の量が足りているか

足りていない場合、誤飲のリスクが
高くなります。

糖尿病など食欲が増進する病気が
心配なら受診させましょう。

⑦不安気質が原因の誤飲

毛布や布をやたら吸っているうちに、
食べてしまうことが。

早期離乳が原因で、不安気質になって
いるのです。

運動や遊びを増やすことで、不安を
取り除いてあげられるケースも。

 

犬が誤飲したときは、とにかく
スピード勝負。

すぐ病院に電話をして、現在の状況を
伝えておいてから受診しましょう。

そうすることで、動物病院では前もって
準備ができ、すぐに処置ができるように
なります。

愛犬に誤飲させるさせないは、
飼い主さんにかかっているといっても
過言ではありません。

辛い目に遭わせたくないですから、
日々気をつけてあげたいものですね。

 

{あとがき}

11歳と10ヶ月で亡くなったわが家の
ほたるの場合、靴下(ほとんど夫のもの)を
何足飲み込んだか知れません。

十分気をつけてはいたんですが、
スキをついてどこかからか持ってきて
食べていました。

ほとんど便と一緒に排泄されて
いましたが、体に良いわけがありません。

でも、取り上げるなんて無理でした。

私たちダメ飼い主が噛む犬にしてしまい、
流血して腫れるほど噛まれてからは、
怖くて取り上げることが
できなかったのです。

ただただ後悔しかないです。

本当にバカな飼い主でした。

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