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犬が噛むたびに叩く。間違いならその理由と正しい方法は?

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分です。

犬が噛むたびに叩く。間違いならその理由と正しい方法は?

犬が噛むたび叩くというしつけは、
昔ならごく普通でした。

でも今は、動物行動学の研究が進み、
叩く、蹴る、マズルを掴むなど、
体罰でしつける方法に対しては
批判的な考えが浸透しています。

ただ、家族みんなで飼っている場合、
一部の家族が今も叩いてしまっていると
いうこともあるでしょう。

本当はやめてほしいけどなぜダメなのか、
理由をうまく説明できないという人も
いるのではないでしょうか。

もし、しっかり説明できれば、
叩いてしつけるのをやめてもらえるかも
しれませんね。

また、叩いてしまう飼い主側の事情を
知ることで、

冷静にアドバイスできるようになります。

今回は、犬が噛む時叩く以外に
どんなしつけの方法があるのかや
叩いてしまう飼い主側の事情についても
考えていきます。

身近にアドバイスしたい人がいるなら、
ぜひ参考にしてみて下さいね。

ここから解説していきます。

 

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犬が噛むとき叩くのは効果があるのか

叩くしつけは一見、
即効性があるように思えますよね。

言葉が通じない犬には痛みで教えるのが
効果的だと、
持論を述べる人は
いるでしょう。

しつけと称して犬を叩いた時、犬は
うなだれて上目遣いになり、
反省して
いるような仕草を
することがあります。

飼い主は、
「反省しているな」
と満足しますが、
実は違うんです。

犬は、叩かれて
「怖いな」
と思っていても、
なぜ叩かれたのか
理由は分かっていません。

何度叩いても、また同じことをする
というのは、
犬には叩かれた理由が
分かっていないからなんです。

叩かれた理由は分かっていなくても
記憶は残るので、
犬はまた叩かれるのではないかと
ビクビクして暮らすようになります。

噛む犬というのは、(うちで以前飼って
いたほたるというワンコもそうですが)
ほとんどが臆病や神経質な犬なんだそう

中には、怖がるあまり震えながら
噛もうとして唸る犬もいます。

そして、段々飼い主を怖い人として
捉えるようになり、信頼関係が育つ
どころか
不信感を抱くように
なるんですね。

しつけのベースになる信頼関係が
崩れると、
しつけをすること自体
難しくなってしまいます。

ただ、叩くという行為は絶対ダメかと
言えばそうではなく、
叩くというか軽くですが衝撃を与える
ことが必要な場合もあるんです。

 

犬が噛んだ時の叩く以外のしつけ方

昔の主従関係とは、力によって
上下関係を叩き込むものでした。

最近の主従関係は、上下関係よりも
信頼関係を
ベースに成り立っています。

なので、次のようなしつけが主流です。

①一貫性のあるわかりやすいルール

飼い主の気分によって、犬が悪いことを
しても叱ったり叱らなかったりと
いうような曖昧なしつけはNG。

また、コマンドは統一することも
大切です。

②褒めまくる

コマンドを出してできたらどんな簡単な
ことでもおおげさに褒めます。

犬に
「飼い主のいうことを聞くと
 いいことがある」
と思わせることが大切なんです。

③「ダメ!」と短く叱ってあとは無視

犬を叱るには無視が効果的です。

噛んだ瞬間「ダメ」 などと低い声で
伝えます。

本来、犬にとって噛むことは自然なこと。

特に子犬は、噛むのが悪いことだという
認識を
持っていません。

だからこそ、飼い主さんにがんばって
もらいたいのです。

例え楽しく和やかな時間だったとしても、
目を合わさずその場を離れましょう。

別の部屋に入ってしまってもOK。

一気に場の雰囲気を変えることで、
犬に考えさせるのです。

構ってもらうのが大好きな犬にとって、
関心を示されないのは辛いもの。

噛んだら大好きな飼い主がいなくなり
つまらなくなる、と
思わせることが
ポイントです。

④ハウスに入れる

噛んだらハウスやケージに入れて
落ち着かせるという方法も。

何回かやってみて、ワンちゃんが
「噛むとハウス行き、
 噛まないようにしよう」
と学習したなら成功ですが、

頑なに拒んで入らないようなら、
失敗なので別の方法にしましょう。

⑤天罰が下る方式

噛んだら見ていないスキにお尻を軽く
叩きます、あくまで軽くですよ。

「噛むとお尻に何か衝撃が起こる」
と思わせるのです。

何回か繰り返すうちに噛まなくなったら
成功です。

恐怖でおとなしくさせるのではなく、
喜んで飼い主の言うことを聞きたいと
思わせるのは大変なことですが、

幸せなドッグライフのためには
一番の近道と言えるのですね。

叩く以外のしつけ方法としては、以下の
ページ先リンクにもまとめてあります。
>>犬のしつけでやってはいけないことって?間違った時の対処法

 

犬が噛んだ時叩いてしまう飼い主側の事情

①面倒

犬が噛むとき、とりあえず叩くことで
その場は収束します。

それに比べて叩く以外のしつけは
時間と労力を要します。

「面倒だな」と感じる飼い主は、
安易な選択をしがちです。

犬と向き合うのを避けている状態です。

②共感性が低い

犬の気持ちになってみれば、
言葉の通じない体の大きな生き物から、
理由も分からず叩かれる恐怖は
計り知れないですよね。

でも、共感性の低い人は、相手の立場に
立って
考えることができません。

③間違った期待

犬は家族の一員と考える人が
増えましたが、中には犬を家来や
奴隷のように扱う飼い主もいます。

あるいは、犬を飼うことに、
一人よがりな期待を持っている
ことも考えられます。

イメージが崩れた時に、犬を疎ましいと
感じる、
残念な飼い主がいるのが現実。

④歪んだストレス発散

飼い主が他で溜め込んだストレスを、
叩くなど歪んだ方法で発散している
可能性もあります。

自分より弱いものを
ストレスのはけ口にする卑劣な行動。

しかし
“悪いことをやめさせる正義”の
もとに体罰をするので、
罪悪感を持ちにくい状態になっています。

実際は自分のストレスに耐え切れず、
叩いて発散し不快な感情を
紛らわせているに過ぎないのですが、
大変危険な行為です。

⑤飼い主の生い立ちの影響

飼い主の実家でも、
飼っていた犬を叩いてしつけていたり、

飼い主自身が親に叩かれて育ったり
した場合、体罰に対する
ハードルが
低い場合があります。

体罰を教えられてしまった人は、
大人になってから無意識に再現して
しまうのです。

 

叩かれるのが当然と思って生まれてくる
動物なんていません。

そして、何かを教えるときに、
トラウマになるような体罰は一つも
必要ないのです。


{あとがき}

うちのケースですが、
犬が悪いことをしたら叩いてしつける
という昔のしつけ方しか知らない夫は、
ある日しつけと称して、飼っていた
ほたるというワンコ
(当時1才くらい)に
叩く蹴るの体罰を
してしまいました。

そばにいた私や娘はびっくりして
「やめて!!!」
と叫んだら、夫はやっと止めましたが、

「これくらいしないと直らないんだ」

と言っていました。

後にも先にもこれ一度きりでしたが、
それ以来、ほたるは夫以外の家族を
噛む犬に変貌してしまったのです。

でも、なぜか体罰をした夫をリーダーと
認め(夫に従いじゃれて遊びもする)、
それ以外の私や娘、息子を自分より
弱いものと
認識したらしいのです。

それからです、ほたるがこのたった
一度の体罰で
人に対して心を閉ざし、
家族も犬も不幸な生活を強いられる
ことになったのは。


(いや、楽しいことも
あることは
 あったのですが)

ほたるは、トラウマを抱えたまま、
12才になる2か月前に次の世界に旅立ち
ましたが、旅立つ前寝たきりになっても
私は満足な介護ができませんでした。

そして後悔しかなく、涙が止まらない
重度のペットロスに
陥ることに。

今でも、体罰を受けながら部屋の
隅っこに追いやられて

「キャンキャン」
と鳴いている
ほたるの姿が見えます。

体罰は百害有って一利なしです。

しないことが一番ですが、もしして
しまったらできるだけ早くワンちゃんの
心の傷を癒し、信頼関係を取り戻す
努力をしてあげてください。

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