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犬の狂犬病予防接種。副作用が出てしまったけれど来年は?

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

犬の狂犬病予防接種。副作用が出てしまったけれど来年は?

狂犬病予防接種は、
“狂犬病予防法”という法律で、
生後91日以上の犬に対し、年に一度
受けることが決められています。

日本では、保健所への登録と共に、
狂犬病の予防接種をすることに
なっていて、違反すれば
20万円以下の罰金だってあるんです。

1956年以降、予防接種の義務化の成果で、
国内で狂犬病は発生していません。

ですが、もしも愛犬が、予防接種を
受けたことで副作用が出たら
どうしますか?

苦しむ姿を不憫に思い、

「もう受けさせたくない」

と思う飼い主さんもいるかもしれません。

今、日本では接種率の低下が
問題になっています。

“狂犬病予防法”では、副作用に対する
国の賠償制度は記載されていません。

義務なのに補償がないのも、
接種率が下がっている原因でしょう。

しかし、国外の輸入動物から
狂犬病が侵入し再び感染が拡大すれば、
日本はパニックになることが
予測できます。

そうならないためには、安易に
予防接種を見送ることはできませんが、

あまりに重い副作用が出た場合は、
愛犬の命を守る選択をしなければ
なりません。

この記事では、
次のことをお伝えしていきます。

・狂犬病予防接種の副作用の症状
・狂犬病予防接種の副作用が
 出やすい犬とは?
・狂犬病予防接種を免除されるケース

ここから解説していきます。

狂犬病予防接種の副作用の
症状

軽度の場合、次のような症状が表れます。

・発熱
・食欲不振
・元気がない
・吐く
・下痢
・接種した部分が腫れたり痒い
・ムーンフェイス
 (まぶたや鼻周辺が腫れたり
 赤くなったりする)

この場合の対処法として、
ワクチンに対する過剰反応を
抑えるための注射をします。

重度の場合は、次のような症状が
起こります。

・呼吸困難
・吐く
・虚脱
・粘膜が青白い
・血圧が下がる
・脱糞
・けいれん
・昏睡

副作用の症状の多くは、12時間以内に
表れます。

特に、死に至るような重度の副作用は、
接種後6時間以内に表れることが
多いとされています。

狂犬病予防接種の
副作用が出やすい犬とは

どの犬にも同じ確率で副作用が
出るのかというと、そうではなく、

1歳未満の犬や高齢の犬、小型犬、
体重の軽い犬、避妊・去勢して
いない犬は、副作用が出やすいと
いわれています。

また、興奮しやすい犬は、集団接種など
たくさんの犬が集まる環境に来ただけで、
体温や血圧、心拍数が上がり、

ワクチンの吸収が早まるので
アレルギー反応を起こしやすく
なるかもしれません。

副作用が出た時、
すぐに獣医師に処置してもらえるよう
午前中に接種を済ませ、

午後は飼い主が愛犬と一緒に過ごして
様子を見ることができる日に、
予防接種を受けることをおすすめします。

狂犬病予防接種を
免除される犬

日本獣医師会は狂犬病予防注射を
受けるのに適さない犬の条件を
定めています。

これに当てはまると、注射を免除して
もらうことができます。

①注射不適当犬

・突然死が予測される重篤な心不全の犬
・急性期・憎悪期の腎不全末期の犬
・咬傷事件を起こした鑑定期間中の犬
・死に関わるような重篤な疾病に
 罹患している犬
・以前ワクチン接種で
 アナフェラキシーを起こした犬

これらに当てはまると、
猶予証明書という書類を書いてもらい、
登録した市区町村に提出することで、
その年の接種は免除となります。

②注射要注意犬

・発熱している犬
・基礎疾患がある犬
・以前予防注射で副作用が現れた犬
・けいれんの発作がある犬
・妊娠中の犬
・強度の興奮状態にある犬

これらの犬の場合、接種するかどうかは
獣医師の判断によるとされています。

しない方がいいと判断されれば、
注射不適当犬と同様の手続きで
免除されます。

狂犬病予防接種
“猶予証明書”の注意点

狂犬病予防接種の猶予証明書は、
一度の提出で生涯免除が
認められるわけではありません。

毎年提出する必要があるので、
気を付けましょう。

ですが、狂犬病予防法自体に除外規定や
猶予制度が存在するわけではなく、
あくまで、市区町村が次の年まで
猶予してくれるだけ、と考えましょう。

また、くれぐれも自己判断で接種を
見合わせることはやめてください。

ただし、適切な状況で予防接種を受けて
副作用が出てしまった時には、
次回の接種を受けるかどうか、
獣医師としっかり相談しましょう。

また、狂犬病の予防接種が
免除になったとしても、ドッグランや
ペットホテル、トリミングなど、

不特定多数の動物が集まるサービスは
利用できないことにも
注意する必要があるんです。

動物同士の感染だけでなく、
そこで働く人への感染を防ぐ意味でも。

国内の狂犬病予防注射接種率が
70%を超えていれば、狂犬病の蔓延を
抑えられるといわれてはいます。

ですが、現在確実な接種率は不明で、
ドッグフード会社の調査では、
50%を切るというデータもあるんです。

全国で900万匹以上の犬が
飼われていますが、狂犬病予防接種の
副作用により年間3000匹もの犬が
亡くなっているといいます。

副作用の出る犬が、無理な予防接種を
しなくても狂犬病の蔓延が防げるよう、
皆がきちんと予防接種をうけることが
大切ではないでしょうか?

また、接種の頻度や補償制度、
注射不適当犬のドッグランや
ペットホテルなど、

サービス利用についての新たな法整備が
求められますね。

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