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犬を触ると噛むようになった。飼い主に歯むかう原因と対処法

この記事を読むのに必要な時間は約 18 分です。

犬を触ると噛むようになった。飼い主に歯むかう原因と対処法

「最近、愛犬が触ると噛むように
なってきて怖い…」

このようにお悩みの飼い主さんも
少なからずいらっしゃいます。

子犬の頃は甘噛みだったのが
成長するにつれて本気噛みになるので
本当に怖いですよね。

私も身をもってわかります。

でも、犬は飼い主が触ったからといって、
無意味に噛むことはなく
なにかしらの原因が考えられます。

いくつかの原因がありますが、
見過ごすことができないものに
次のようなものもあります。

①抵抗して噛む
②縄張りに侵入されたとき噛む
③執着しているため噛む
④老化が進んできたから噛む
⑤スキンシップ不足で噛む
⑥要求を通したくて噛む
⑦身体の嫌な場所を触られて嚙む
⑧脳機能異常や先天性神経疾患が
 あるために噛む

ここからは、それぞれの原因と
対処方法を解説していきます。

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犬を触ると噛むのは原因があるから

①抵抗して噛む場合の直し方

▶シャンプーはサッと済ませる

たとえば、シャンプーや歯みがきは
犬の健康を守るうえで大切なケアですね。

犬が嫌がっても噛まれるのが怖くても
最低限しなければならないことだって
あります。

抵抗して噛んでくるからといって
やめてしまうと、

「噛めばシャンプーしなくていい」

と、犬にインプットされてしまいます。

このようなときは、
気にも留めないようにササッと
でも中断せずにケアを済ませてしまう
というのも対策の一つですよ!

▶歯磨きをさせる方法

歯磨きをするときに抵抗して
噛んでくるのは、口周りを触られるのが
嫌だからなんですね。

それには‘マズルコントロール’
できるようにトレーニングを
するのが一番です。

マズルコントロールができるようにトレーニングをする

ここからは、
マズルコントロールのやり方です。

1)顎の下から鼻先を掴む

マズルをつかむときは顎の下から
鼻先を掴むようにします。

2)徐々に触る時間を長くする

じっとできたら、
ほめながらおやつをあげて
徐々に触る時間を長くしてみましょう。

3)慣れてきたらいろいろ試す

慣れてきた感じであれば、
左右に動かしたり回したり
唇をめくったり口を開けさせたりします。

コツとしては、おやつなどのごほうびを
使うこと。

愛犬が口を触られることに
プラスイメージを持つようにしながら
トレーニングしましょう。

マズルコントロールができるように
なって実際に歯磨きをする際は、
ごほうびとして歯磨き粉を
味付きにしてみるのもおすすめです。

ですが、マズルコントロールを
マスターすることは、一度でも噛まれて
いる場合決して簡単ではないことも
わかります。

そういう場合は無理をせず、
犬用の歯磨きグッズなどを
使用してみるのもいいかもしれません。

②縄張りに侵入されて噛む場合の直し方

犬は、自分の寝床やサークル内、
お気に入りのソファなど
自分の縄張りだと認識している領域に
家族以外の人間が侵入することを
嫌います。

初めは吠えて威嚇することで
追い払おうとしますが、

それに気付かずに縄張りを荒らして
しまうと噛み付かれる可能性が
高くなります。

この場合の対処法としては、
‘飼い主(人間)も犬の縄張りを意識する’
です。

人間同様に、犬にも触られたくない
ものや踏み入って欲しくないスペースが
存在します。

特にサークル内など寝室にあたる
領域には敏感になる犬が多いんです。

とはいえ、掃除などの為に
立ち入ることがありますよね。

そんな時は、
犬が遊びやご飯に夢中になっている間に
素早く済ませてあげるとよいでしょう。

③何かに執着している場合の直し方

おもちゃなどお気に入りのもので
遊んでいる時、触るととられまいとして
噛んでくることがあります。

唸るだけの犬もいますが、
歯をむきだしたり
噛んでしまう犬もいます。

ですが、このままにしておくと、
拾い食いしたものを
取り上げなければならないなど、
いざという時困ることに。

このような時、
無理やり取り上げようとすると
よけい噛んでくることがあるので
おすすめしません。

「飼い主を噛めばとられない」

という経験をさせないことが大切です。

この場合の対策として、

「おもちゃを放すと、
 もっといいものがもらえる」

という経験に慣れさせることです。

ポイントは、

「一度離したらもう戻ってこない」

と思わせないように、
‘おやつを与えたらまたおもちゃを返す’を
繰り返し教えることです。

これを教えておけば、
おもちゃやお気に入りのものへの
執着心を弱められ、
いざという時噛まれずに済みます。

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④老化現象のため噛む場合の直し方

犬は老化が進むと噛む場合がある

歳をとった犬は目や耳が弱っていて、
飼い主が撫でようとしていることに
気づかず、びっくりして
噛むということがあります。

また、認知症になっている場合、
飼い主のことが分からなくなっていて
噛みつくこともあります。

対策として、
‘今までよりもゆっくり近づく’
‘大きな声で声をかける’
など、気遣ってあげましょう。

一度、動物病院を受診し、
いろいろ相談してみることを
おすすめします。

【関連記事】
老犬が触ると怒るようになった。改善の手立てはあるの?

⑤スキンシップ不足で噛む場合の直し方

子犬時代からスキンシップを
あまりしてこなかったことが原因の場合、
成犬になって噛むことがあります。

触られることが心地良いという経験を
してこなかったんです。

子犬時代からのことを
振り返ってみましょう。

留守が多かったりほったらかしに
していませんでしたか?

このような場合、
「構って欲しい」
「寂しい」
とアピールするために噛んでくることが
考えられます。

特に外で飼っている犬は、
人と触れ合う機会が家の中で
飼っている犬より少なくなるので
気をつけてあげたいです。

次のような対処法があります。

▶少しずつ触る

犬が何か別のことに夢中になっている時、
どさくさに紛れて少しずつ触ることから
始めてみてください。

この時、いきなり触ると
犬がびっくりして噛むことがあるので
気をつけましょう。

例えば、愛犬の好きなおやつを
手から食べさせながら、
静かに背中を撫でてみる、とかですね。

▶たくさん遊んであげる

ほっらかし状態が多い場合は、
1週間毎日たくさん遊んであげて
みてください。

もしこれで性格が穏やかになったと
したら、きっと寂しくて
構ってアピールで噛んでいたんですね。

これからは、できるだけ毎日
スキンシップの時間を今まで以上に
増やしてあげましょう。

人間も犬も同じく、1人ぼっちはやはり
辛いものがありますからね。

⑥要求を通そうとして噛む場合の直し方

この要求噛みの場合は、
’無視’を徹底しましょう。

噛まれた後に
要求を叶えてしまうのはNG。

その理由ですが、犬は
「噛めば願い通りになる」
と覚えてしまい、ますます噛みが
エスカレートしてしまうからです。

特に子犬の時期に多い行動で、
飼い主さんの反応がおもしろくて
噛みます。

犬はこれを覚えていて、成長してからも
構って欲しい時に噛んでくることが
繰り返されてしまうんです。

無視をしているうちに、犬も
「この人を噛んでも何もメリットがない」
とだんだん噛まなくなるのが
最終目標です。

⑦身体の嫌な場所を触られて嚙む場合の直し方

犬は基本、頭の近くや
足を触られることをかなり嫌がります。

お腹やお尻周りもダメな犬は多いですね。

対策として、
まず背中をゆっくり触ってみましょう。

背中を触られることに慣れてきたら、
他にも触って大丈夫そうな場所を
確認しながら少しずつ触っていきます。

ポイントは、長く触り続けないこと。

だいたいの犬は、
しつこく触られることを嫌うため、
噛んでくることがあるからです。

⑧脳機能異常や先天性神経疾患があるために噛む場合の直し方

飼い主が流血して縫うほど噛む犬の場合、
しつけの問題だけでなく
脳機能の異常や先天性神経疾患も
考えられます。

このようなケースでは、飼い主だけで
どうにかしようとするのは不可能。

飼い主はもちろん周りの人に
ケガでもさせたら、と考えると
とても怖いものがあるので、

できるだけ早く獣医師(できれば
獣医行動診療科)に相談して精密検査を
受けてください。

脳機能異常の場合、次のような症状が
見られることがあります。

▶何もしていないのに突然嚙みつく
▶犬歯が刺さり縫うほどに嚙みつく
▶自分の身体の同じ個所を
 ずっと舐め続ける
▶常に唸っている

これらのケースでは薬物療法が
とられることも多いです。

薬物療法によって犬自身が
自分をコントロールしやすくなり、
その結果飼い主への噛みつきを
かなり軽減させることができるようです。

【関連記事】
愛犬が噛む原因がこの記事に見当たらない場合はこちらかもしれません!

愛犬の噛み癖を直さないとどうなる?

①人にけがをさせてしまう

わが家もそうだったように、
飼い主が噛まれて流血するとか

来客、出先で他人を噛んでけがを
させてしまうなどは
十分想定できることです。

散歩中、他人に噛み付いてしまって
‘過失傷害罪’に問われるなんてことも
十分有り得ることですから。

②動物病院での受診がスムーズにいかない

愛犬の体調が悪化したりけがをした時
すぐに動物病院に連れて行くことが
難しくなります。

なにしろ普段から本気で飼い主を
噛むんですからなおさらです。

【関連記事】
>>>動物病院で噛む犬を受診させる方法。わが家のケースは?

③ケアができない

歯磨きや耳掃除、爪切り、
トリミングなど日頃のケアができません。

かといってトリミングサロンに
依頼しようにも、
‘噛む犬はお断り’ というお店が多いです。

【関連記事】
>>>犬が噛むけどトリミングに出すことは可能?対策と注意点

そのため、愛犬は清潔を保つことが
できなくなり不快な日々を過ごすことに。

あとは、介護が満足にできないことです。

わが家は噛む犬にしてしまったせいで
満足な介護ができませんでしたが、

もし嫌なことをしても噛まない犬なら
すぐ受診することもできて、
もう少し寿命が延びていたかも
しれませんね。

④身体の異常に気づきにくい

愛犬に噛み癖があると、日頃十分な
ケアができないため愛犬の身体の異常に
気づいてあげられません。

命に関ることにもなり兼ねない
ケースもあるので、噛み癖を直すことは
とても大事なことになります。

⑤家の中のさまざまなものを噛む

犬が家の中のいろいろなものを噛んでボロボロにする

家具やインテリア、洋服、靴などを
噛んでボロボロにしてしまいます。

使えなくなるくらい噛むことも
少なくないので不経済なこと
極まりないです。

⑥危険物を誤飲する可能性がある

靴下など布類やその他の危険物を
噛んだ際、誤飲して命にかかわる
症状になる可能性があります。

【関連記事】
犬が布などを食べるのはどうして?対処法や気を付けたいこと

触ると噛む愛犬とのつき合い方

①噛まれるシーンを作らない

これは、過去にわが家のほたる
(私は2度流血するほど手を噛まれて
います)にとった対策でもあります。

例えば、

▶手を近づけただけで物凄い勢いで
 噛んでくるので、
 手を近づけないようにする
▶散歩の時、
 他の人が触ってこようとしたら、
 先にごめんなさい、噛むのでと謝る
▶来客の時は別の部屋や
 仕切りのある場所に隔離する

などです。

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②自宅で訓練をする

もしも愛犬が危険物などを口にした場合、
すぐ取らないと命に関わることも
少なくありません。

かといって、噛む犬ですから
無理にとろうとすると
もちろん噛んできます。

そんな時のために、日頃から
「よこせ」
「ちょうだい」
などの訓練をしておきたいものです。

やり方としては、犬が何かをくわえたら、
「ちょうだい」
と言って大好きなおやつを
何個かばらまいてそっちを食べさせる、
ということを繰り返します。

そうしているうちに、
「ちょうだい」のいうことを聞くと
ごほうびがもらえる、と学習します。

この方法は、他のしつけにも
共通するのでぜひ取り入れて
いきたいものです。

自宅訓練では次のことに注意しましょう。

▶正面や頭の上からは触らない
▶動作は穏やかな気持ちでゆっくりと
▶大きな音を出さない

③プロに依頼する

触ると噛む犬をプロに依頼するのも直す方法の一つ

ですが、飼い主が流血するほど噛む場合、
家庭ではどうしようもないことが
ほとんどでしょう。

中には何をしても直らず、家族全員が
ノイローゼ気味になっているケースも。

そんなときは、動物病院(何らかの
病気が原因と思われる場合)や
噛み犬専門トレーナーなどの
プロに頼るのが賢明です。

自分で何とかしようとする必要は
ありません。

【関連記事】
犬を警察犬訓練所に預けたい。酷い噛み癖は本当に直るの?

 

噛み癖は、
‘直さなければならないしつけの一つ’
として、

気づいたら早めに対処することが
飼い主の使命ではないでしょうか。
(できなかった私が言うのも何ですが…)

犬が、飼い主が触ると噛むのには
さまざまな原因があるので
対処法もそれによって違います。

それには、‘犬が何を怖がったり
嫌がっているかを知る’
ために、
愛犬のことをよく観察することです。

あとがき

12才になる2か月前に旅立った
うちのほたるは、

1才頃一度だけ昔の犬のしつけ方しか
知らない夫からスパルタのしつけを
受けました。
(何回だろうがダメです!!!)

それ以来ほたるは、
夫以外(当事者なのに)誰も触ることが
できないほどの噛む犬に変貌したのです。

娘が押さえつけて、噛むことを
止めさせようとしたこともありましたが、
あまりの凶暴さに負けてしまうありさま。

もうそれからは誰も触ることができず、
唯一の救いは、夫だけは触れたこと。

たぶんほたるは、夫を怖いリーダー
として認識したのだと思います。

怖いだけでなく、夫に触られて遊ぶのも
平気でした。(なんなんでしょうね)

夫にだけは触られても平気

 

「噛めば嫌なことをやめてくれる」

と学習してしまい、私の手を流血して
腫れるほど噛んだほたるの場合、
トリミングに出すなど
怖くて到底考えられませんでした。

そこでどうしたか…
年5回くらいでしょうか、
アウトドアから帰ってきた流れで、

どさくさに紛れてそのまま夫が
風呂場にリードで引っ張って行き、
ざっとシャワーを浴びせるという
悲惨さでした。

こうなると飼い主も犬も
‘不幸’としか言いようがありません。

それなのに、私たちダメ飼い主は、
噛まれるからとしつけ直しもせず、
ほたるは終いにはろくな介護もして
もらえず旅立ちました。

本当に後悔しかありません。

これを読んでくださっている飼い主さん、
わが家のように、手の施しようが
なくなるほどの噛み犬にする前に
何か対策を取ってください!

‘愛犬に素手で触れない’
あなたにはこんなペット生活を
送ってほしくありません。

‘後悔先に立たず’ です。

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