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犬のしつけは飴と鞭がいいって本当?最適な方法を知りたい

この記事を読むのに必要な時間は約 9 分です。

犬のしつけは飴と鞭がいいって本当?最適な方法を知りたい

「犬のしつけには飴と鞭が一番」
という人がいます。

中には大きな声で叱るだけでなく、
叩くなどの体罰でしつけようとする人も。

家族の誰かがそのようなしつけを
していて、

「かわいそうだな」
と思っても、しつけのためだと
言われると
何も言えなくなってしまう
人が
いるのではないでしょうか。

犬のしつけは、家族で統一する必要が
あるのも事実ですが…。


この記事では、犬のしつけに最適な
方法として次のことを踏まえながら
お伝えしています。

・飴と鞭は必要か
・叱らなくていいの?
・体罰のメリット・デメリットは?

家族でしつけを統一したいと思っている
人は参考にしてみてください。

ここから解説していきます。

 

犬のしつけにおける
飴と鞭ってどういうこと?


‘飴と鞭’というのは、甘い扱いをする
一方で弾圧する、というような
相反することを併用して支配する
方法のことです。

これを犬のしつけに当てはめてみると、
好ましい行動をした時には
ほめすぎるくらいほめ、

好ましくない行動をとった時は

(体罰を含む)罰を与える、という
しつけ方法になります。

今から20年くらい前までは、
犬のしつけをするとき飼い主は必要なら
体罰を使うべきとされてきたのです。

欧米では19世紀まで、犬たちは軍隊式に
しつけられていて、
犬を含む動物には
感情がないと
考えられていたというから
驚きです。

体罰という鞭を使うことに疑問を
もっていなかったなんて、

今では考えられないですよね。

2000年以降は、行動分析学の
研究が進み、体罰を伴うしつけの
デメリットが明らかになります。

エビデンスに基づいたしつけが
注目されるようになったのです。

犬の福祉という観念も育ち始め、
犬の生活の質も考えられるようになり
今では、飴と鞭は過去のしつけに
なっています。

 

メンタルをむしばむ飴と鞭

好ましいことをしたら報酬、
好ましくないことをしたら罰を与える
方法は、実はリスクをはらんでいます。

子どもに体罰を与える親や、DVをする
人は
いつも厳しいのでしょうか。

答えはNOです。

普通の人と同じように優しい時も
あるんです。

でも、一度機嫌を損ねると何をするか
分からないのが体罰をする親。

この両極端の行動が、被害者の
メンタルをむしばんでいきます。

体罰の被害者は、
段々に自分で考えることをしなくなり、
無力感という境地に至ってしまうことに。

飴と鞭は、マインドコントロールにも
悪用される危険な方法です。

あなたは犬との暮らしにどんなことを
望みますか?

犬らしく活き活きした生活を送って
ほしいのなら、

安易に飴と鞭を使うのは避けましょう。

 

体罰のメリット
(ほぼメリットはないですが)


メリットといえるかどうかですが、
体罰は一度なら即効性がある方法。

酷い話ですが、
犬のモチベーションに関係なく
効果が出せる上、人からしてみれば、
忍耐や工夫する必要がない楽な方法
なんですから。

 

体罰のデメリット

体罰にはデメリットしかない、
と言っても過言ではないんです。

「このくらい大丈夫」
と思っても、色々な影響が出ることが
あります。

やりすぎかどうかは人が決めるのでは
なく、
犬が決めることですから。

犬のしつけで、体罰をするデメリット
として
次のことがあげられます。

①ケガをする

体罰で、後遺症が残る場合があります。

まともな人なら、体罰のせいで不自由な
体に
なった犬を飼い続けることに、
良心の呵責を感じずにはいられませんね。

②トラウマになる

犬はもともと怖がりな動物です。

体罰が原因で心の傷を負った犬は、
以降、同じような状況に合うと、震えや
パニック、下痢や嘔吐等の
症状が出ます。

③無気力になる

過度で不適切な体罰は、犬のやる気を
失わせ無気力な状態にしてしまいます。

人の子育てでも、過干渉や体罰を受けて
育った子供は、
同じような反応を
示すことが
わかっているんです。

④攻撃的になる

もともとの気質が強い犬なら、
怖さのあまり攻撃的になることも。

不幸にも、攻撃することで
人が引きさがるのを学んでしまうと、

その犬はトリミングや動物病院など、

行く先々で攻撃性が出やすくなり
十分なサービスを受けにくくなって
しまいます。

そして、‘噛む犬’ のレッテルを貼られて
一生を送ることになるでしょう。

⑤人間不信になる

犬にとって、飼い主が全てと言っても
言い過ぎではありません。

飼い主を信頼できないということは、
ましてやその他の人をも信頼できないと
いうことに
なってしまいます。

 

犬のしつけに最適な方法は?

①飴と鞭は必要か


結論から言うと、飴は必要ですが
鞭はいりません。

好ましくない行動をした時は、

「イケナイ」


と低い声でしっかり伝えた上で
その場を離れ、完全に無視することが
最適な方法です。

じゃれてきたら、別の部屋に移動して
犬を
一人にしましょう。

犬にとって、
‘おやつ、ほめる、かまう、反応する’は
全て飴になります。

この飴は、犬がいけないことをした時は
絶対与えてはダメ。

犬に考える機会を与えるのです。

しつけでの大切なポイントは、
家族全員が統一した態度をとるという
ことです。

一度で理解できなくても、
繰り返すことで気づいてくれるはず。

しつけのために、
犬の心身を傷つける必要はないんです。

②叱らなくていいの?

鞭は不要ですが、
叱らなければならない場面はあります。

ただし、それは飼い主や犬自身、周囲の
人に危険が及んだ時に限定されます。

「イケナイ」

と強く伝えることも時には必要。

犬は善悪を判断することはできませんし、
理屈が分かるわけでもないのですが、
こうして強く叱ることで

「飼い主がいつもと違って怖い」

と、行動を抑止する効果があるのです。

ですので、鞭は全く必要ありません。


いかがでしたか。

あなたが犬を迎えたのは、恐怖で
コントロールする
ためではないはず。

犬にとっても飼い主にとっても、
しつけが辛いものにならないように
したいものです。

 

{あとがき}

もう6年になります、うちにいた
ほたるというワンコが亡くなってから。

1才頃に夫から受けたたった一度の
鞭(体罰)で、
まさに前述の

②トラウマになる
④攻撃的になる
⑤人間不信になる

に、ピッタリと当てはまって
しまったのです。

そして、なぜか体罰をした夫には従順で
じゃれついたりするのですが、

夫以外の家族(私や息子や娘)には

本気で噛みついてくるという凶暴犬に
大変身。
(たぶん八つ当たりでしょう)

それなのに、私はそれを直そうともせず、
ほたるにトラウマを植え付け、

攻撃的で人間不信にさせたまま
満足な介護もできず、
次の世界へと旅立たせてしまいました。

家族全員で、ほたるのしつけについて
話し合う、ということもしなかった
典型的なダメ飼い主でした。

あなたには、私のように自責の念に
駆られた
重症のペットロスを経験して
ほしくありません。

もし万が一噛む犬にしてしまったなら、
早急に直してあげる行動を起こして
ください。

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