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狂犬病?の犬に噛まれた。応急処置の方法と病院へ行くべきか

この記事を読むのに必要な時間は約 7 分です。

狂犬病?の犬に噛まれた。応急処置の方法と病院へ行くべきか

万が一、狂犬病の予防接種を
受けていない犬に噛まれたら
どうすればいいか知っていますか?

傷の応急処置はどうすればいいのか、
病院は行った方がいいのか、
迷う人がいるかもしれません。

「日本では狂犬病の予防接種を
 しているから大丈夫」

と思うかもしれませんが、
旅行や仕事で海外に行くことも
あるでしょう。

狂犬病らしき犬に噛まれた時、
応急処置について知っていると
知らないとでは、結果に雲泥の差が
出るかもしれません。

日本では、2006年フィリピンで
狂犬病に感染した犬に噛まれた人が、
帰国した後発症し死亡したケースも。

狂犬病は、噛まれるだけでなく、
傷口を舐められたりひっかかれたり
することでも感染するんです。

噛まれた時は、
まず次のような応急処置をしてから
必ず受診することが大切です。

1)傷口を流水でキレイに洗う
 (できれば石鹸で)

2)泡をよく流したら消毒をする
 
3)傷が深く出血が止まらないようなら、
 清潔な布を押し当てる
 (噛まれたところが手や足なら、
  心臓より高い位置で圧迫すると
  止まりやすい)

ここから受診の仕方も併せて
解説していきます。

狂犬病に感染したら
どうなるの

狂犬病に感染しても、発症するまでに
1~3か月潜伏期間があります。

発症すると、しばらく傷がしびれたり、
ピリピリしたりします。

やがて発熱、筋肉痛、など
インフルエンザのような症状が
出てきます。

そして、ウイルスが増えて神経系に
入ると脳に炎症が起き、興奮、意識障害、
幻覚、水や風を怖がるなどの症状が
出てきます。

最終的には昏睡状態になり、
自分で呼吸できなくなって亡くなります。

また、狂犬病に感染していなくても、
破傷風やパスツレラ症に感染している
可能性はあります。

破傷風は発症すれば顔面から全身に
けいれんが起き、麻痺や筋肉弛緩で
最悪死に至ります。

パスツレラ症は傷が化膿し、
まれに重症化すると
亡くなることもある感染症です。

このように、狂犬病以外の感染症も
抵抗力の低いお年寄りや、
基礎疾患がある人は重症化しやすく
注意が必要です。

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犬に噛まれた時の応急処置

1)傷口を流水でキレイに洗います。
 石鹸があれば尚いいです。

2)泡をよく流したら消毒をします。
 できれば泡で固まるようなものでは
 ないほうが無難です。

 なぜなら、細菌が残っていた場合、
 泡で傷口を細菌と共にふさいで
 しまうことになるからです。

3)傷が深く、出血が止まらないようなら、
 清潔な布を押し当てます。
  (噛まれたところが手や足なら、
   心臓より高い位置で圧迫すると
   止まりやすい)

噛まれた時、
傷口が小さいからと放置していると、
化膿してくることがあります。

この場合、噛まれた周辺が熱っぽく腫れ、
痛みが強くなってきます。

そして、治りが遅くなるばかりか
最悪その部分が壊死してしまうことも。

また、噛まれたまま逃げようとして
引っ張り合いのような状態になると、
出血が多くなり危険です。

傷口を縫わなければないかも
しれないので、すぐに受診します。

状況によっては救急車を呼ぶことも
考えましょう。

狂犬病の感染は、
一刻も早い対処が求められます。

出血が止まったからとそのままにせず、
必ず受診しましょう。

受診の方法と治療費について

①受診方法

傷の程度によって、
皮膚科または外科を受診します。

海外やよく知らない土地で噛まれた時は、
外科に行けば間違いありません。

狂犬病の疑いがあるなら、当日のうちに
暴露後ワクチン接種を受けるなど、
発症を抑える処置が必要です。

WHOによると、
すぐに傷口を徹底して洗浄し、

暴露後ワクチン接種プログラムを
完了させることで、
95%以上の防御が得られるとしています。

②治療費について

治療費の支払いは、状況によって
全く違いますので気を付けましょう。

自分の犬に噛まれたのなら、
健康保険が使えます。

他人の犬に噛まれた場合、飼い主に
全額負担してもらうことになります。

ここでいう全額とは、
自己負担分3割と保険適用7割を合わせた
10割のことをいいます。

他人の犬に噛まれたらうやむやにせず、
まずは受診に同行してもらい
治療費を支払ってもらいましょう。

飼い主が、個人賠償責任保険に
入っていることもありますので、
確認が必要です。

もし、噛まれたのが仕事中や通勤中で
あれば、労災が適用になります。

その場合は、まず職場に連絡し、
労働基準監督署に伝えてもらいましょう。

また、噛まれた当日以降も、処置のため
通院しなければならないかも
しれませんよね。

治療費を、とりあえず3割分立て替えて
支払っておくなり、
その都度飼い主が全額支払うなりを
飼い主と交渉しなければなりません。

もし、とりあえず保険を使って3割を
立て替えるのであれば、後日、残りの
7割も保険者に立て替えてもらうことに。

この場合、速やかに保険組合や
協会などの保険者に届け出をする
必要があるんです。

そうすれば、受診料の7割を保険者で
立て替えたとしても、のちに保険者から
飼い主に請求が行くことになります。

今回の記事のまとめです。

・狂犬病は恐ろしい病気だけれど、
 初期対応をしっかりすれば
 万が一感染していても発症を
 抑えることができる

・飼い主がいるなら、
 治療費についてその場できちんと
 話し合っておくことが大切

いざという時では、
間に合わないこともあります。

狂犬病の感染が疑われる時は、
迅速な対応が命を守ります。

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