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「老犬の介護に疲れた…
どうすればいいのか」
と悩んで途方に暮れていませんか?
精神的に追い込まれてしまい
「いっそ亡くなってくれればいいのに」
とか
「安楽死させたら
この子も楽になるだろうか…」
などと悪魔のささやきが聞こえてきたり。
ですが、このような精神状態の
飼い主さんが楽になる次のような
方法があります。
①手抜きに罪悪感を持たない
②誰かに気持ちを打ち明ける
③プロの手を借りる
④介護用便利グッズを使う
今回の記事が、
老犬の介護を一生懸命やっているけれど
先が見えない飼い主さんの何かヒントに
なれば幸いです。
介護期間も併せて
ここから解説していきます。
老犬の介護が疲れるのはなぜ?
飼っている犬をかわいがってきたし、
最後まで介護したいと思う気持ちは
同じでしょう。
でも、それを貫ける人は幸せなんだと
思います。
さまざまな条件が重なって、幸運にも
最後まで介護し看取ることができた、
それ以上でもそれ以下でもないと。
決して、人格が立派だから最後まで
介護したのではなく、反対にダメな
飼い主だから安楽死を選んだのでもない
ということ。
ここが大切なポイントになります。
では、老犬の介護に疲れるのは
なぜでしょう?
①体力・気力を持ち合わせていない
老犬に介護が必要になった時、
飼い主さんが介護する体力や気力を
持ち合わせているか分かりません。
はじめは持ち合わせていたかも
しれませんが、介護の期間が長かったり
すると、飼い主さんの体力や気力は
失速してしまいます。
※
ちなみに、老犬の介護期間は、
もちろん個体差はありますが
半年以上というケースが多いようです。
特に、命にかかわるような病気を
持っている場合は、急変することも
考えられるので一概にはいえません。
中には、認知症を発症し、
連日連夜の徘徊や激しい夜鳴き、
最後は食べることもできなくなって
いるのに、結局8ヶ月も頑張った強い
生命力のワンコの話も聞きます。
その間の飼い主さんの精神と体力の
消耗は計り知れません。
介護する期間がどれくらいかは、
その犬の生命力に賭けるしかないのです。
②介護する時間がない
また、老犬に介護が必要になった時、
飼い主さんに介護できる時間があるとは
限りません。
もしかしたら、就職したばかりで
仕事に集中したいときかもしれないし、
出産直後で、子育てに専念しなければ
ならないかもしれませんよね。
仕事を辞めて、子育てを放棄して、
老犬の介護をするべきだとは誰にも
言えないはず。
③生理的に無理
中には、血を見るだけで気分が悪くなる
人もいますし、ウンチやおしっこの
お世話が生理的にダメな人もいます。
人間の親子でもいますよね、父親が
我が子のおむつを、ウンチのときは
替えないで母親任せにする人。
また、老犬は寝たきりになると床ずれが
できて患部から独特のにおいが漂ったり、
ウンチやおしっこも失敗が増えるため
家の中に臭いが充満してきたり。
においに対する過敏性は、
飼い主さんによって差がありますから。
④睡眠不足で辛い
認知症になると、夜鳴きする老犬も
少なくありません。
この場合、もちろん飼い主さんは
睡眠を削られます。
寝不足に対するストレスの感じ方も
人それぞれなので、中にはさほど
ナーバスにならなくて済む人もいますが、
寝不足で精神的に追い詰められてしまう
人は多いものです。
⑤近所迷惑になっていないか気を使う
老犬が認知症になると夜鳴きが
始まることも多いです。
近所迷惑になっていないか気に病んだり、
実際トラブルになることも。
そのため、飼い主さんは精神的肉体的に
疲弊してしまいます。
⑥先の見通しが立たない
「いつになったらこの介護生活は
終わるのだろう」
介護が長引くと先を見通せず、
心身の疲労が蓄積されていきます。
⑦金銭的なことへの不安
老犬の介護には想像以上の出費が
伴うものです。
これ以上家計を圧迫できない、など
精神的ダメージが大きくなります。
いずれにしても、
飼い主さんが自分の生活や肉体的、
精神的な健康を犠牲にしてまで介護
するのは、決して美徳ではありません。
老犬介護のストレスを最小限にするには
①手抜きに罪悪感を持たない
いまだに、愛犬に紙おむつを使うのを
ためらうひとはいないかもしれませんが、
飼い主さんが少しでも楽に介護できる
なら何でも活用しましょう。
完璧でなくてもいいんです、
家族に協力を求めて手を抜いてください。
ペットシッターさんにお願いするのも
いい方法ですね。
飼い主さんが倒れてしまったら老犬が
困ります。
飼い主さんの体調を最優先にしましょう。
②誰かに気持ちを打ち明ける
散歩仲間や獣医さん、
ペットシッターさんなどに
辛い気持ちを打ち明けてみましょう。
SNSで同じように老犬介護をして
いる人を探してみるのもいいですね。
飼い主さんが暗い顔で介護していると、
犬にも伝わってしまいますよ。
③プロの手を借りる
今は老犬ホームの需要が高まっています。
高齢や病気などで老犬の介護ができなく
なった飼い主に代わって、有料で介護を
してくれる施設です。
このような施設は、金銭的にちょっと…
というご家庭もあるかと思いますが、
イザとなったらこういう所もあるという
ことは知っておいてもいいと思うんです。
また、往診してくれる動物病院や
ペットシッターなど、プロの力を
借りることでも辛い気持ちが
和らぐのではないでしょうか。
★無料で老犬介護や老犬ホームの相談に
乗ってくれるところもありますよ!
⇒老犬介護相談室【無料】
④介護用便利グッズを使う
1)ソフトスプーン
シリコンゴムで作られているため、
口あたりが優しくなっている
介護用スプーンです。
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2)先端が太めのシリンジ
シリンジをお探しの方は、先端(出し口)が
太めのものを選ぶと、詰まりにくく
スムーズに与えることができるので
おすすめです。
3)犬用介護ベッド
‘犬用介護ベッド’ で検索すると、
床ずれ防止・足腰が弱い犬用・洗える
カバーが付いているものなどさまざまな
特徴の介護ベッドが出てきます。
犬の状態に合わせて、
使い勝手の良さそうな物を選びましょう。
人への介護にも言えることですが、
「自分だったら…」
と、老犬の気持ちになって考えて
みることが大切なポイントです。
飼い主さんが笑顔でいてくれることが、
介護される老犬の一番の幸せなのかも
しれませんね。
★環境省のサイトもご参考に!
・ペットの老いと向き合う
・捨てず 増やさず 飼うなら一生
あとがき
うちのほたるの場合は、立てなく
なってから1ヶ月間寝たきりの末、
11才10ヶ月のとき旅立っていきました。
ただ、私たち飼い主の不手際で噛む犬に
してしまったせいで満足な介護もできず、
ほたるの生命力を奪ってしまったも
同然でした。
噛む犬にしなければ、
寿命はもっと延びていたと思います。
その後、私は後悔だらけの重症の
ペットロスに。
6年前のことですが、
今も自責の念は消えていません。
噛む犬には絶対しないでください。